- おおぶ映画祭2020
東海林毅監督「ホモソーシャルダンス」
最終更新: 2020年8月19日

【あらすじ】
イケてる男子学生6人のグループに1人の女子。このグループに入れないスクールカースト底辺の気弱な男子がひとり。彼は彼女にアタックしようとするが、同性からも笑われてばかり。しかし、女子がこの男子を傷つけるような拒絶をしたことで、男子学生グループは、この女子を敵視し、グループを追い出そうとするようになる。
【ステイトメント】
現在の日本社会では政治経済などで決定を下す主要なポジションはほぼ男性によって占められています。
このホモソーシャルな男性社会ではミソジニーが生まれやすく、男性に認められた女性のみが存在を「許容」されていると感じます。例えば最近では性暴力を告発する「#MeToo 運動」や「医大受験で女性のみが点数を下げられていた事例」などのトピックにおいて、被害者であるはずの女性たちに対する風当たりの強さを目の当たりにして、やはりここは男性中心の社会なのだと実感せずにはいられませんでした。
『ホモソーシャルダンス』では男性社会を一つの大きな円として表現しました。これまでも男性社会に対して権利を主張する女性や、いわゆる「男らしくない男」はこの円から排除されてきました。
男性社会の束縛から自由になり、こうした排除を無くす為にはまず、私たちが男性社会の枠組みの中にいると知る所から始めるべきだと考えました。そのために男性社会の構造の一側面を、皮肉と自戒を込めて映像化したのがこの『ホモソーシャルダンス』です。
<キャスト> 新宅一平
鈴木春香
内田悠一
楊煉
ゼガ
Chris Darvall
皆木正純
吉澤慎吾
<スタッフ>
脚本・監督 : 東海林 毅
プロデューサー : 川勝奈穂
振り付け : 木皮 成
音楽 : 松浦武臣
撮影 : 神田 創
照明 : 丸山和志
美術 : 山下修侍
衣装 : 立山 功
ヘアメイク : 東村忠明 神田朋子